ざっくり解説ー株式の評価(減損)

会計実務

わからないをわかるに変える!
こんなコンセプトで難しい会計処理について解説していきます!

投資評価の概要

株式は決算ごとに評価を行う必要があります。
要は購入した価格の価値が維持されているかどうかを判定することになりますので、今売ったらどれくらいの価値があるか?という点がポイントになります

上場株式であれば、いつでも市場での取引で換金可能であるため、”時価”での評価になりますが、非上場株式(子会社株式)となると市場がないため、評価が問題になります。
以下では会計のポイントを解説していきます。

なぜ評価が必要なのか?

会計は保守的な考えがメインです。そのため、資産に計上するためには、”回収可能性の有無”が非常に重要なポイントになります。例えば、100万で投資した場合、会社が存続で利益を計上でき好調だとしても、本当に100万回収できるのか?という点を検証することになります。

評価の方法(考え方)

投資の評価は以下の流れで進みます。

①実質価額の評価
評価する際には”実質価額”という概念が出てきます。これがいわゆる回収可能額のざっくりとした、目安です。通常純資産額が該当します。

実質価額=純資産残高✖️株式保有割合

この実質価額が取得価額より50%超下落した場合には、評価損の計上が必要になります。
もうは半分以上回収可能性が低いから減損しましょうという流れです。
逆に言えば、下落率49%の状況では日本の現基準では評価損不要という結論になります(それでいいのか説はありますが・・)。

②超収益力の毀損の有無の検討
これは主にベンチャー株などアーリーステージの会社へ投資するときに生じます。いわゆるのれん(将来の利益の期待)を込めて投資しているため、投資した直後から①の実質価額が50%超下落している場合があります。
この場合には①の判定だけだと即評価損との判断になってしまうと、誰も投資しなくなっちゃいますので、その場合には、超過収益力を加味して投資の評価を行います。

実務上ではこの判断がものすごく難しいです。。

超過収益力を主張するためには、投資の際に

何が競争優位の源泉であるか?

競争優位の源泉はどのようなKPIで観測していくのか?

KPIの数値が土嚢ような状況になった場合には投資の失敗(=評価損)となるのか

という点を予め定義していく必要があります。正直これが明確であると責任の所在が明確になりますし、監査人とものすごくポジティブな協議が可能になりますのでおすすめします。

上記の点が、予めない場合には、投資評価時に上記点をしっかり定義した上で、回収可能性を検討していきます。但し、事後的な検証になるため、都合の良い見解は見積もりの偏向として判断されかねないので、注意が必要です。

③回復可能性の検討(子会社の場合)

通常、マイナー投資の場合には意思決定権を保有していないため、テコ入れ策の実行への関与ができないので、上記①、②で回収可能性なしと判断された場合には、評価損が必須となります。

一方で、子会社の場合には、意思決定に関与できるため、回復可能性を検討することができます。
業績が悪ければ、経営者を入れ替えたりなんでもできるので、将来的に回復させる義務があるというイメージではないでしょうか(回復できななら継続保有の意義が?になってしまいますよね・・)。

回復可能性の評価も監査上は大変です。将来の施策の実行可能性を検証することになります。
ポイントは以下になります。

・何が業績低迷のポイントとなっているかの洗い出し

・対応策の実行可能性の検証(過去実績・市場の状況から妥当であるか検討)及び実行意思の確認(取締役会で対応策の実行を協議しているかなど)

・対応策の成否の検証するためのKPIの設定

・KPIのモニタリング体制の整備

まとめ

上記でまとめたことをフローチャートにまとめると以下になります。
以下はあくまで考え方の整理に使えればと思いますので、実務を行う際には基準の確認をお願いします。

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