AI・RPAの導入が進んだら経理の仕事はなくなる?
巷ではAIの話題で持ちきりです。また、多くの企業でRPAの導入が進み、今まで人がやっていた仕事を自動化し、コストを下げる取り組みが行われています。色々なことが便利になりメリットがある一方、今までそういった仕事を担ってきた経理や会計士・税理士の仕事は将来的になくなるのでは?とよく議論になっていますよね。
この問題を考える上で、現状の労働統計や意見を調べてみました!

人材大手のパーソルと中央大学の研究結果です。DL資料のP11より、2030年に経理職含む専務従事者は167万人不足する、と推定しています。

簿記3級自体にものすごく価値があるとは個人的には感じませんが、やはりこちらも人材不足だから勉強すると重宝されるよ!と喚起する記事です。ただ、実態として人手不足をAIやRPAが補ってくれれば問題は解決されるのでは?と思ってしまいます。
しかし、論点はそこではないですよね。確かに部分的に経理や会計士・税理士の仕事はなくなっていくと思いますが、色々な方が仰っているように、「単純作業はAIに代替され易いが、判断を伴う仕事や、より複雑かつ付加価値の高い仕事にシフトチェンジしていくべき」という視点が肝要と思います。
経理が目指すべきキャリア思考とは?
そんな中で、AI時代に経理が目指すべきキャリアは何が重要か?少し考えてみました。
①経営分析の力
事業理解を前提に財務分析をし、アドバイスする力です。ここで重要なのは、如何にリアルタイムな数値を適時に把握し、将来の洞察までできるかだと思います。四半期や月次で分析するのみならず、日次でタイムリーに数値把握ができ、経営目線での示唆ができることが付加価値が高い仕事だと考えました。
この点については、こちらの記事も読んでみてください!

②AIを使い倒す力
当然、導入フェーズのみならずその後においてもAIをうまくマネージ・コントロールした上で「AIを使う側」に立つことが前提となります。
私のお気に入りであるゲンタさんのブログでも同様のことが述べられています。
③全社を巻き込める力
色々な視座をつけた上で、他部署や全社的な意思決定を巻き込めるコミュニケーション能力が経営改善には必要となります。一般的な経理職には難しい部分もあるかもしれませんが、重要な情報を適時に報告し、アクションを起こす元となる視点を持つことは非常に重要です。
以上のように、様々な仕事が自動化される中、専門的な知識のみならず、AIへの知見を深めコントロールでき、経営への洞察ができる、巻き込み力を持った経理がこの先求められるのではないでしょうか。
読んでくださり、ありがとうございました。